単なるパッド交換ならばメンテナンスの部類であるが、純正ではなく社外品に交換して性能アップを狙ったのでモディファイとして取り上げることにし
た。
1.パッドの選定
純正パッドでも特別不満がある訳ではないが、いくつか改善したい点があったので、純正品ではなく社外品のパッドを選ぶことにした。
改善したい点は、
・純正パッドの効きが悪いというのではないが、全体的にもう少し効きを良くしたい
・純正パッドのように踏力に応じた効きが得られる
・低温時でもしっかり効く
・ダストを軽減したい(ただし、ローターへの攻撃性が高いものはダメ)
・値段は純正パッド並み
である。
色々調べたが、スポーツタイプのパッドが多く、純正品を性能アップさせたようなパッドは意外と少ない。
そんな中で選んだのが、IDIのTYPE D300 Basic ecoである。上記の改善点を全て満たしてくれそうである。
パッドの選定にはクラブ・レガシィVol.023/10月号のインプレが参考になった。
2.パッドの購入
取り扱っているショップが近くで見つからなかったので通販で購入することにした。
注文するために型番を探すべく、マッチングリストを見ると、「レガシー」・・・いかにも怪しげである(笑)
案の定、TS-RはGTと同じ型番のFF13になっている。これは変だと思いDラーに電話してみたが、やはりTS-RとGTは同じパッドでないとのこ
と。
更に、リヤはRF12/SF13となっており、どちらが適合するのか分からない。
ショップに問い合わせてみたところ、TS-Rに適合するのは、フロント:FF12、リヤ:RF12ということが判明。
IDI D300を購入される方へ>
2007年5月時点のマッチングリストには誤植があるので間違わないように。
値段は、純正がF:¥13545、R:¥10395に対して、F:¥13650、R:¥12600とリヤが少し高か目だ。
写真の通り、おまけでブレーキオイルが付いてきたが今回交換はせず。
3.交換作業
別の趣味(静岡ホビーショーに向けた模型作製)で忙しくDIYする暇がないので、ブレーキパッドをDラーに持ち込み、1年点検時に交換してもらった。
1年点検とあわせてパッド交換すると工賃が安くあがるので、パッド交換がメインで、静岡まで往復約900km走るのでついでに点検もしたという次第。
ブレーキパッドの残量は、F:2.6mm、R:2.5mmだった。
リヤの方が早く減るのは姿勢を安定させるためにリヤブレーキを多用しているからと推測できる。
二輪でもリヤブレーキをフロントブレーキより0.5秒ほど早く掛けるとサスが沈んで安定するしね。
4.使用感
純正パッドを全体的に効くようにした感じで、純正パッド同様に踏力に応じた効きが得られる。
パッドが暖まっていない時でも十分な効きが得られる。
ダストはもうすこし走ってみないと分からないが、今のところ純正よりは少なさそうだ。
ほぼ狙った通りの感触なのでまずまずの満足度だが100点満点ではない。気に入らない点もいくつかある。
気に入らない点は、ペダルを軽く踏んでもよく効くようになったので、ややカックンブレーキっぽくなってしまったことだ。
慣れれば気にならなくなるかもしれないが・・・
それと、純正より少し値段が張るのも少し不満が残った。
純正パッドに近い特性で効きをアップさせたいという人向けのパッドだと思う。
<2007.7.22追記>
低速時の効きが良すぎて未だに慣れません(苦笑)
私的には、効き始めがもう少しダルければベストなブレーキパッドなのですが、なかなか最適なものは見つか
らないもので・・・
ただ、ダストの量は明らかに減っています。これはいいですね。
5.リピートでDIY交
換
前回交換から9万kmで残量が2mm程度になったので、同じパッドに交換。
このパッド、なかなかいいです。気に入っている点を下記します。
・純正に比べて全体的に効きアップ
低速時も慣れてしまったので全く問題なし、慣れとは恐ろしい(笑)
・ダストが少な目
純正と比べると明らかに少ない、でもローターへの攻撃性はローターの減り方を見ると純正並と思う。
・寿命が長い
前回交換が約4kmだったので、約9万km走行で残量2mm弱(一番減っているところ)
大体、純正の2倍ぐらいかな。
・値段は手頃
前回はF:¥13650、R:¥12600、今回は消費税分アップしてF:¥14040、R:¥12960
純正よりちょい高めなのが残念だが、CPはよいと思う
今回はDIYで交換してみた。
ブレーキピストン戻し(送料込みの通販で1800円ぐらい)とスピナーハンドル(ホームセンターで800円ぐらい)を新たに購入。
共に頻繁に使うものではないので、安物で十分と判断。
後は、薬の空き瓶(抜いたブレーキフルード入れ)、スポイド(ブレーキフルード抜き用)、専用グリス、ブレーキクリナーぐらい。
6.交換手順
1.キャリパーのボルト外し
プレーキパッドのグリスアップ時(詳細はメ
ンテ記録)、キャリパーのボルトが固くて外すのに手間取ったので、スピナーハンドルを使ってみたら楽勝。
車検時に毎回メンテしているので固着してなかっただけかも?
フロントと同様リヤも一番下のボルトだけ外す。
2.キャリパーを跳ね上げて、古いパッドを外す。グリグリとこじれば手でも簡単に外れる。
下の写真は新旧比較。まだ使えそうだが、減りに片寄りがあるのでこの辺での交換が妥当かな。
3.ブレーキクリーナーでパッドストッパー、鳴き止めシム(なぜかリヤだけ)、ピストン回りを綺麗に洗浄。
写真左側が清掃(交換)前、右側が清掃後。パッドの上下とキャリパーとの間にある薄い金具がパッドストッパー。
4.ブレーキフルードのリザーバータンクの蓋を開けて、フルードが溢れそうになったらスポイドで薬の空き瓶に吸い出しながら、ピストン戻し。
独り作業だし、フルードが溢れると面倒なので小まめにチェック。
レガ用ではないがピストン戻しがあると楽チン! パッドの厚みが増える分、フルードはこれぐらい(100ccぐらいかな)抜かないと規定量オー
バー。
5.パッドストッパー、鳴き止めシム、新しいパッドをグリスアップして装着。
前と同じ銘柄のパッドなので摺動面の皮むきは実施せず。面取りも面倒なので実施せず。
→しばらく走った感じ、効きは問題なく、鳴きもなし。
下の写真はグリスアップ後。
リヤキャリパーはフロントのように跳ね上げた状態にできないがローターに引っかけておく(乗せておく)ことは可能。
※但し、外れてキャリパーが落ちてくると大怪我しそうなので要注意。
6.パッドに接するキャリパーとピストン部にもグリスアップして、キャリパーを元の位置に戻す。
7.ブレーキペダルのスカスカ感がなくなるまでペダルを何度か踏んで、最後に安全な場所で低速で効きを確認して終了。
初めての作業だったので約2時間ぐらい掛かった。
単なるパッド交換だけなら1時間も掛からないと思うが、洗浄とグリスアップで手がペトベトになるのがちょっと面倒ですな。
車いじりの基本ですが、いじる場合は、自己責任で!